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携帯会社変更後もメールアドレスを継続可能に?
携帯電話の契約先乗り換え時におけるメールアドレスの継続利用を総務省が各キャリアに要請するとして各新聞社等が報道しています。
具体的な要請内容は判明していませんが、携帯電話のMNP手続きを行う際にキャリアが発行するメールアドレスを継続利用できるよう、乗り換え先メールアドレスにメール転送される仕組みを作るなどが予想されています。
背景は携帯電話料金の値下げ
総務省は携帯電話の値下げを目的として、様々な対策を検討しています。今回のメールアドレスの継続利用に関する要請に関しても、実現した場合にこれまで以上にMNP手続きを利用したキャリア間の契約変更がしやすくなるという点に注目したものであると言えるでしょう。
キャリアが発行するメールアドレスを長年使っている場合、MNPによって電話番号を継続できてもメールアドレスが変わってしまうということがネックとなり、契約先を変更できないユーザー層に注目したものと考えられます。
この点が解決されることで、携帯電話契約先の変更を柔軟に行うことができるようになり、それにより各社の携帯電話料金の値下げ=競争が促進されるでしょう。
具体的にMNPとはどのような制度なのか、現在までのMNPについて以下で解説していきます。再度MNPに対する理解を深め、今後携帯電話の乗り換え時のスムーズなお手続きにお役立てください。
MNPとは
MNPとは携帯電話番号移行制度として、携帯電話の契約先会社を変更する際に、これまでの携帯電話番号をそのまま変更せずに継続して利用できるようにした制度です。
たとえばSoftbankからドコモスマホに変更する場合、新規契約では電話番号が変わってしまいますが、MNPを利用することでSoftbankで利用している現在の電話番号をそのまま変更せずにドコモでも使うことが可能となっています。
MNPでメールアドレスは継続できない?
MNPはこれまで「携帯電話番号」を継続して利用できるようにした制度であるため、携帯電話キャリアが発行するメールアドレスの継続はできません。そのためMNP手続きを行う場合は、電話番号は変わらないもののメールアドレスは変更しなくてはならない(使えなくなる)という特徴をもっています。
この部分が今回の総務省に関する携帯乗り換え時におけるメールアドレスの継続利用に関する要請に繋がっています。
MNPの歴史
MNPが登場したのは2006年10月24日。ちょうど14年前に遡ります。Mobile Number Portabilityとして開始されました。この頭文字からMNPやMNP乗り換えと呼ばれています。
MNPが登場する以前は、携帯電話の契約先を変更する場合は、解約→新規契約という天順を踏まなければならず、その都度新しい携帯電話番号が発行される(電話番号が変わる)ものとなっていました。
この番号変更に関して、漏れなく変更のお知らせをしなければならないという点が懸念点となり、契約先キャリアを変更すること自体が難しく、価格競争が生じにくい弊害が起きてしまいます。市場の停滞にも繋がります。
こうした点を踏まえてMNPという制度が登場。今日に至るまで、携帯電話の契約先キャリアを変更する場合に重宝される手続き方法として定着してきました。
MNPの手続き手順
MNPの手続きを行ううえで手順や流れを確認していきましょう。
1.MNP予約番号の取得
現在契約している携帯電話キャリアから「MNP予約番号」を発行してもらいます。キャリアから発行されたこちらの番号は有効期限が設けられており、発行した当日から15日間が有効です。発行から日にちが開いてしまった場合は、再度発行してもらいましょう。
2.乗り換え先キャリアでMNPの申込み
次に、乗り換え先に申込み手続きを行います。現在のキャリアで取得したMNP予約番号を乗り換え先キャリアに伝えることで、番号を引き継いだまま乗り換え手続きが進み、完了します。
MNP手続きの注意点としては予約番号の有効期限だけ注意して手続きを行うような流れとなっています。簡単に手続きは完了します。
MNPでかかる費用
MNPの手続きを行ううえで、いくつかの費用が発生します。
MNP転出手数料
現在契約しているキャリアを解約する際の手数料として各社転出手数料を設けています。
ドコモ:2,200円(税込)
au:3,300円(税込)
Softbank:3,300円(税込)
MNP新規契約手数料
大手キャリア共通として3,300円(税込)の契約手数料を設けています。こちらの手数料は、乗り換え先の最初の利用料金と一緒に請求されることになっています。
MNPの手続きとして独自に設定されている費用は上記のとおりですが、契約更新月以外での乗り換えや端末代金は別途発生しますので、ご注意ください。
10月中にも具体的な案に動きがある?
今回は総務省がキャリアに要請するとされている「携帯電話会社乗り換え時のメールアドレス」についてご紹介しました。
これまでメールアドレスの変更が難しいとしてキャリアの変更ができなかった方も、決定案によっては柔軟に乗り換えができるようになるかもしれません。
今後も最新情報に注目していきましょう!
※この内容は2020年10月23日時点のものです。また、総務省から正式発表されたものではありません。今後この内容は変更となる場合もございますのでご注意ください。