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アクション・・プランとは
総務省が発表した携帯電話に関するアクション・プランとは、モバイル市場における公正な競争環境の構築・整備に向けた取り組みをまとめたものです。
「競争ルールの検証に関する報告書2020」等をもととして策定されました。
今後は公正な競争・わかりやすく理解される料金やサービス、乗り換え手続きのしやすさを中心に、従来の制度やサービスの見直しに関する方向性や今後の方針に関する具体的検討を策定として発表したものとしています。
(参考資料:”競争ルールの検証に関する報告書2020”総務省HP)
アクション・プランの具体的内容
アクション・プランでは具体的に3つの柱を立てて、それぞれの目的を設定しています。
①わかりやすく納得感のある料金・サービスの実現
ユーザーが各料金プランを理解し、適切なサービスを選択すること、ユーザーがこれらの理解を深めることで公正な競争が起こることを前提としています。
そのために、適正な表記やポータルサイトの運営でユーザーの理解促進、改正事業法の執行などを予定しています。
②事業者間の構成な競争の促進
公正な競争環境を整備することで、適正な料金設定が実現するとしています。これに対してデータ接続料のや音声卸料金の引き下げ、周波数の有効利用、インフラシェアの促進を行うとしています。
③事業者間の乗り換えの円滑化
乗り換えに関しての過度な縛りやセット割、引き留め等を見直し、公正な競争を促進することとしています。このために、改正事業法の執行、MNPの利用環境の整備、キャリア発行のメールアドレス持ち運びの実現に向けた検討、SIMロック解除やeSIMの促進等に関する検討を行っていく予定としました。
(参考資料:”モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン[概要]”総務省HP)
アクション・プランのなかで特に注目したい内容とは
アクション・プランのなかで特に注目されている内容について、以下の3点をピックアップしてご紹介していきます。
- ポータルサイトの設立
- キャリアのメールアドレスの引継ぎ(持ち運び)
- eSIM
ポータルサイトの設立
ユーザーが、携帯電話の料金やプランについての理解を深めることやキャリアの乗り換えに関する理解を深めることを目的として、専用のサイトを設立するとしています。
このポータルサイトが設立されることにより、複雑な料金設定や仕組み、手続きに関する理解が深まり、乗り換えをしやすくなるといった効果が期待されています。
MNPにおけるメールアドレス引継ぎ
現在、MNPにおいては携帯電話の番号をそのまま継続利用することができるようになっているものの、メールアドレスの継続が不可能とされています。
これにより、キャリア発行のメールアドレスを長年使用している場合はキャリアの変更をすることが難しい状況となっていました。そこで今回のアクション・プランをきっかけに、今後MNPでメールアドレスの引継ぎや持ち運びを実現することを検討するとしています。
本サイトでは、MNPにおけるメールアドレスの持ち運びに関するに内容を別途ご紹介しています。MNPに興味がある方やMNP自体の理解を深めたい場合は、こちらの記事も是非チェックしてみてください。
eSIMの普及促進
契約者に関する情報を書き込んだSIMカード機能を端末に内蔵した「eSIM」の普及促進にも注目が集まっています。これまでは小さなチップとしてSIMカードを端末に入れ替えることでスマホにおけるインターネット利用が可能になっていました。
eSIMではチップ状のSIMカードを抜き差しすることなく、プロファイルというデータセットをダウンロードして書き込むことで使うことができるようになります。
こうしたSIMカードの形態を時代に合わせて変更していくことでより快適にスムーズな携帯電話の利用が可能になるでしょう。
キャリアだけでなくユーザーも変化のきっかけに
今回のアクション・プランなどをきっかけに、これまで固定化されつつある携帯電話の料金やプランの内容、契約会社の適正さなどを見直すきっかけになるとされています。
このアクション・プランをきっかけに、ご自身の携帯の電話料金が適切なものであるか、さらにお得で使いやすいサービスやプランがあるのではないかといった行動に繋げていくことも期待されているます。
キャリアが携帯電話料金の値下げや料金プランの内容変更を実施する可能性も含めて、ご自身の料金や契約に関する内容への理解も深めていきましょう。
まとめ
今回は、総務省が発表した「アクション・プラン」についてご紹介しました。今後この内容をもとに、キャリアがどのような動きをとっていくかという点に焦点が集まるでしょう。
わかりやすい料金プランやサービス内容の実施、料金の見直しを各社が行うことで、携帯電話料金の値下げが実現する可能性も期待できるはずです。
アクション・プランとともに今後の動向に注目していきましょう!